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アメリカが誇る医師、ルワンダへ行く

2008.05.04 アメリカ生活
アメリカには社会への影響などは考えずに利益追求型のビジネスを展開する人たちや、日本では「お役所的な対応」とも呼べるような対応が一般のビジネス(銀行からスーパーまで)にまで浸透していて精神衛生上よくありません(ま、そんな風には感じないでこの国で一生を送っていける裕福な人たちもいますが・・・)。

そんなアメリカ (特に大学生の間) で、最近では殆どヒーローと化している一人の医師がいます。彼の名はポール・ファーマー (Paul Farmer) と言って、多分アメリカで public health (公衆衛生学) や medical ethics (医療倫理) の勉強をしている人なら一度は彼の名前を耳にしたことがあるはず。ファーマー氏はハーバード大学医学部に医学生として在籍している頃から定期的にハイチの貧困層を相手に地道な医療活動 (主に結核の治療) を行ってきました。

farmer.jpg
[Times photo: Daniel Wallace]


卒業シーズンになると全米の色々な大学の卒業式で彼がスピーチを行っている点や、一年を通してアメリカのあちこちの大学で行われる医療系や貧困をテーマにしたシンポジウムでも彼がゲスト・スピーカーとして招待されている点から、アメリカの大学生からの彼の支持の高さをうかがい知ることができます。

彼をアメリカの大学生たちがヒーローとして慕う理由は、優秀な医師であるうえ常に貧しい人たちに医療を提供する活動を行っているからなのでしょう。例えば独身の間はボストンの労働者階級が暮らすロックスベリーの教会の一部を借りて住居として、自分の生活費を削って浮いたお給料はハイチの貧困層を治療するために掛かる費用に充てていたようです。結婚して子供ができた今でも彼の基本姿勢は変わっていないようで、その証拠に今度はルワンダの僻地に診療所を2005年に設立。それもルワンダの中でも最も貧しいと言われている地域。ボストンのローカル紙、Boston Globe によるとファーマー氏が選んだエリアは 200,000人の人々が住んでいて医師が一人もいない Rwinkwavu という地域なのだそうです。

スミスカレッジでもファーマー氏を尊敬している学生たちはたくさん居て、2006年の秋にファーマー氏が講演に来た時には満席の会場から女子大生の歓声があがり、彼は時おり照れている様子でした。講演の後に握手会があったのですが (私も含めて) 彼との握手を希望する人の長い列ができて大学側が彼を拘束する時間が長くなってしまうことを心配したのですが、彼はほぼ深夜近くなって一番最後の人と握手し終わるまで嫌な顔をすることなく残ってくれたようです。私の友達はハイチ出身なのでファーマー氏と握手するときにクリオールで話しましたが、彼の流暢なクリオールに感激しながら「ファーマー氏はハイチが誇るハイチ人だ」と言い切っていました。

スミスカレッジに限らず、ファーマー氏の活動に共感するアメリカ中の学生たちは夏になると彼が創設した Partners in Health というボストンにオフィスをかまえる慈善活動団体でボランティアとして働いたり、ペルーやハイチ、アフリカなどの発展途上国の医療機関でボランティアとして働くために出掛けていきます。

ファーマー氏と、彼の考えに共鳴して彼と同じような道を歩もうとする学生たちを見ていると、普段は悪い点についつい目がいってしまうアメリカだけど、この国もまだまだ捨てたものではないという気になります。

ファーマー氏の慈善団体 Partners in Health のオフィシャルサイトはこちらから


お知らせ:アメリカでは CBS の 60 Minutes という番組で5月4日にファーマー氏が取り上げられました(以下がそのビデオクリップです)。




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